骨粗鬆症と女性ホルモン

骨粗鬆症は女性に多いことが知られていますが、これは女性ホルモンに深く関係しています。

女性ホルモンには「卵胞ホルモン(エストロゲン)」と「黄体ホルモン(プロゲステロン)」があります。この2つのホルモンがバランス良く働き女性の生理的機能を調整しています。特にエストロゲンは破骨細胞の働きを抑えるなど、骨代謝のバランスを正常に保って骨量を維持する働きを持っています。さらに、骨の材料となるカルシウムを運ぶ重要な役割もあり、骨をつくるときに不可欠なホルモンといえます。よってエストロゲンが欠乏すると、骨吸収が進み骨のカルシウムが血中に溶け出し、血中カルシウム値を向上させる働きを持つホルモンである副甲状腺ホルモンの分泌とビタミンDの生成が低下してしまいます。副甲状腺ホルモンが減少すると骨芽細胞の働きが悪くなり、ビタミンD生成の低下によって腸管からのカルシウム吸収も低下するため骨量が急激に低下してしまうのです。

女性らしい身体を作るために働くエストロゲンの分泌量は20歳前後にピークを迎えその後40歳半ばぐらいまでほとんど骨量にも変化が見られませんが閉経を迎えると急激に激減します。

 

一方男性は、テストステロンというホルモンが骨からカルシウムが抜け出すのを抑える働きをしています。男性はホルモンの減りが穏やかなため、女性のように急激に骨量が減ることは少ないのです。かといって、減らないわけではありませんので注意が必要です。

男女問わず、高齢での骨折はADLを下げてしまうため気をつけて生活していくことが大切です。

前回までの記事を参考に日常生活を見直してみてくださいね。

 

人生は長さだけでなく、いかにその人生と向き合って生きるかも重要です。みんなで健康寿命を伸ばしましょう٩( ‘ω’ )و



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