糖尿病
ご無沙汰しております。
暑い夏もすぎ、食欲の秋がやってきました。美味しいもの、たくさん食べてしまう季節ですが、食べ過ぎには注意です。
今回は糖尿病についてお話ししていきます。
皆さんの身近でも糖尿病という言葉はよく耳にするかと思います。糖尿病とは血糖が高いことにより血管や神経、腎臓や目など全身の様々な組織や機能に障害を与える病気です。合併症もあり大変怖い病気なのです。
私たちは食事をすることでブドウ糖を摂取し、脳や筋肉を働かせるための大事なエネルギー源とされています。またエネルギー源として使われなくなったブドウ糖は肝細胞や脂肪細胞に取り入れられて貯蔵されています。そういったブドウ等に働きかけるのが膵臓から出ているインスリンというホルモンです。
食事により摂取された血中ブドウ糖が増えますが、同時にインスリンが分泌され、その働きにより血中のブドウ糖が処理されるため血糖値が下がり、一定に保つことができます。ところがインスリンの分泌が少なく、働きが悪いことで食後の血糖値の
コントロールがうまくできず血糖の高い状態が続いてしまう、それが糖尿病です。
糖尿病には1型糖尿病と2型糖尿病と種類があります。わかりやすくいうと1型糖尿病は先天性のもの、2型糖尿病は糖尿病になりやすい遺伝的な体質の上に生活習慣の乱れが誘因となって発症してしまったものです。
なぜ糖尿病になってしまうのでしょうか?
加齢や体質的要素、ストレスなども関係していますが、最近では過食、運動不足、肥満が原因とされています。たくさん食べることで血中ブドウ糖が増えることに対し、それを消化するための運動がなされていないことで膵臓が大量のインスリンを使って血糖値を下げようとします。また、肥満体質の方の場合、少量のインスリンでは効果がなく「インスリン抵抗性」の状態になってしまうため膵臓がさらにインスリンを分泌しますが、段々と膵臓が疲れてしまい分泌量が少なくなる→血糖値を下げられなくなるを繰り返すことで糖尿病となってしまうのです。
糖尿病は初期症状がほとんどありません。高血糖が著しい場合に症状が出てきます。
多尿・口渇、体重減少、だるさ・疲労感、糖尿病性昏睡などの症状がみられると血糖コントロールがうまくいっておらず高血糖が続いており、血管までも傷つけてしまっている状態でしょう。
糖尿病になることで怖いのは合併症です。
代表的にあげられるのが、急性合併症として急性感染症、糖尿病性昏睡、低血糖性昏睡があります。また、慢性合併症として糖尿病性網膜症、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害などです。そのほかにも心筋梗塞、脳梗塞など命に関わる病気やさらに歯周病や認知症なども糖尿病の合併症として現れることがわかっています。
糖尿病を予防するためには、適正なエネルギー摂取や規則正しい食事、適度な運動を心がけ血糖値をコントロールすることが重要です。「満腹になるまで食べる、まとめ食いをする、甘いものを食べすぎる」などのエネルギーオーバーの食生活を送っている人、また「歩くのを億劫がり、すぐ近くに出かけるにも車を使い、2階へ上がるだけでもエレベーターに頼る」といった生活をしている人は糖尿病になりやすいと考えた方が良いでしょう。
・適正な体重を維持する。
・腹八分目を心がけ、バランスの取れた規則正しい食事をする。
・血糖値をあげるから糖質を多く含む食品の摂取を控える。
・食物繊維をとり、血糖値の急上昇を抑える。
・適度な飲酒量を守る。
・毎日適度な運動をする。
・十分な睡眠をとる。
・ストレスを溜め込まない。
・禁煙する。
などに心がけましょう。
人生は長さだけでなく、いかにその人生と向き合って生きるかも重要です。みんなで健康寿命を伸ばしましょう٩( ‘ω’ )و