アレルギー
3月も始まり、だんだんと温かくなってくる季節ですね。植物も育ち、お花見もできる季節が到来すると同時に花粉症の方がつらい時期を過ごす季節でもあります。
今回はアレルギーが起こるメカニズム、要因などをお話しします。
アレルギーとは?
アレルギーという現象は免疫反応に変化が生じ、調整機能の異常など生体に障害を起こすものをいいます。「免疫反応によって引き起こされた、生体の全身性または局所性の障害」と位置付けられています。
アレルギー症状がおこる仕組みは何か?
現在の日本では呼吸器系、目や鼻、皮膚のアレルギーなどなんらかのアレルギー症状を訴える人が増えています。アレルギーは原因・発症の仕方、抗体の種類などによって4つの方に分類されています。このうちⅠ~Ⅲ型は抗体の働きの異常によって起こるものであり、最も一般的なものが気管支喘息・アトピー性皮膚炎・花粉症などを含む「Ⅰ型アレルギー」です。
アレルギーは「抗体抗原反応」の1つの症状です。抗原抗体反応とは、体の外から入ってきた病原体などの異物を認識し、もし同じ異物が再び体の中に入ってきた場合には、すぐにその異物を排除しようとすることであり、免疫反応ともいいます。しかしこの反応が過剰になり、さほど害のない異物に対しても反応を起こすのがアレルギー反応です。
では、アレルギーの要因はどういったものか。
- 環境化学汚染物質によるアレルギーへの感作推進
- 食生活の変化
- アレルゲンの増加
- ストレスと過労
とされています。アレルギーの原因となる物質をアレルゲン(抗原)といいますがアレルギー性疾患の種類によってそれに影響するアレルゲンの種類や強さは異なってきます。アレルギーを予防し、症状を悪化させないためには原因となるアレルゲンを突き止め有効な対策をとることが必要です。
↓主なアレルゲン
・吸入アレルゲン…花粉、かび、ハウスダスト、動物などの毛が目や鼻、喉の粘膜に付着して反応をおこすもの。
・食物アレルゲン…卵、牛乳、小麦、えび、そばなどを食べたことで反応を起こすもの。
・接触アレルゲン…植物、衣類、化粧品、金属など皮膚や粘膜に触れたときに反応を起こすもの。
・薬剤…内服、塗布により反応を起こすもの。
周りの方にもアレルギー体質の方がいるかと思いますが、アレルギー反応を引き起こすIgE抗体というのはどんな人でもつくることができます。このIgE値ですが高ければ高い人ほどアレルギーが起きるというわけでもありません。年齢によって基準値も異なり、個人差もあるためあくまで目安とされています。また遺伝体質だけでアレルギー疾患が発症するはけでもないのですが、もともとの体質に加えて環境因子が加わって起こることが多いので自身で環境因子をコントロールすることが望ましいでしょう。
次回はさまざまなアレルギーの種類や治療方針についてお話します。
人生は長さだけでなく、いかにその人生と向き合って生きるかも重要です。みんなで健康寿命を延ばしていきましょう\(^o^)/