新型コロナウイルス

新年が明けて1ヶ月が経とうとしています。年明けから増加傾向にあるオミクロン株を踏まえ、新型コロナウイルスに関して、約2年の歳月をかけてウイルスがどのように変異していったのか、また、ワクチン摂取や治療薬の開発などの奮闘の日々について2回に渡り振り返っていきます。

日本ではこれまで約172万人以上が新型コロナウイルスと診断されています(2021.12時点)。重症化しやすいのは、高齢者と基礎疾患のある方、一部の妊娠後期の方です。重症化のリスクとなる基礎疾患などには、慢性閉塞性肺疾患、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、心血管疾患、肥満、喫煙があります。しかし、ワクチン接種を2回受けることで重症化予防効果が期待できます。

 

<新型コロナウイルスの構造>

ボールのようなものを思い浮かべてみてください。その外側にいくつか針のような棘状のもの、また、Y状のものが刺さっているとます。ボールの中にはさらに1つ膜があり、その中に核酸という情報伝達源となるものが位置しています。

Y状のものが粘膜細胞に結合することで感染が起こります。

 

<ウイルスの変異について>

ウイルスは細胞を持たないため自分自身で増殖をすることはできません。そこで、動物や人などの細胞に侵入し、細胞の増殖システムを利用し増殖を繰り返します。増殖や感染を繰り返す中で、少しずつスパイクタンパク質の遺伝子配列にコピーミスが起こる事によって、変異株が作られてます。新型コロナウイルスは構造上変異が起こりやすいとされており、約2週間程度で変異株が生じてしまうと考えられています。

現在懸念されている変異株は、主に感染力が強まったり、ワクチンの効果を減弱させるなど、ウイルスの性質が変化した可能性が明らかな株です。現在、ベータ株、ガンマ株、デルタ株、オミクロン株が加わり4種類存在します。新たに分類されたオミクロン株は人間の細胞に結合するウイルス表面のスパイクタンパク質だけで従来の新型コロナウイルスと比べて32か所もの変異があることが分かり、日本でも感染力が増していると懸念されています。

 

市中感染が多くなっているので、まだまだ個人個人での、感染予防が大切ですね。

 

次回はワクチンの仕組みや治療薬についてお話ししていきます。



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